「君に再び会えるまで」
1999 Mar.13
Words By Kenji Kanno!


本当に君を愛していたのだろうか
想い出となってしまった
遠い昔のことなのに
今なお胸の痞えとなって
僕を苦しめる

虚栄を捨てて
一途になって
僕の愛し方はこうだよと
素直な気持ちで
告白した君への心

別れることなど
微塵も思わなかった
愛し方に頷いて
僕について来た君だもの

お互いが良き理解者で恋人だった
そう信じて疑わない僕がいて
君は僕の背中を見ていた

磨り減ったブレーキのように
遊びのない僕に
君は不安と恐ろしさを
感じていたかもしれない

ワインの底に澱が溜まるように
ゆっくりとした時間とともに
君の心に澱は広がる

僕は酔っていた
この恋愛は僕の愛し方が
産み出したものだと
そう信じて疑わなかった

ワインの上澄みだけを
飲み干して酔っていた

酔うほどに消しようのない
澱が露わになる

君の前に愛し方があり
愛し方の後ろに君がいた

そんな愛が続く筈もない

君に再び会えるまで
消しようのない
胸の痞えを抱えたまま
時間が止まっている
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