「北の波止場」
1999.May20
Words By Kenji Kanno!


ウミネコ山に日が蔭り
泣く声侘しく心に染みて
海面を茜に染めて行く

ここは八戸
北の波止場

潮の匂いが
過去の香りを消し去って
新たな心を連れて来る

恋に破れて流れて着いた
哀愁漂う港町

ここは八戸
ウミネコ波止場

ものの哀れを
みごとに見せる
酒と港とウミネコが
荒んだ心の侘しさを
優しく解かせて行く

潮の匂いの染み付いた
海の男に寄り添えば
イカ釣り船で鍛えた腕が
初心に優しく震えてる

北の酒場の一夜酒
海の男の優しさに
しみじみ思う人の情

5月の穏やかな波音が
北の見知らぬ港町に
心安らかな哀愁を乗せて
寄せては返す
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