「漠然とした不安」
2001 Words By kenhappy


35万円

15年前に買ったPCの価格である

その頃は30代になりたての頃で給料の手取りは

その価格の6割程度だと記憶している

しかし35万円の財を購買することに

何ら不安はなかった

それだけ金まわりの良い時代であり

企業も安定し将来に何の不安もない時代であった

今はどうか

もう何年も停滞経済が続いており

リストラが横行し

経済は3年後も見通せない泥沼である

不安が消費を冷やし

貯蓄だけが唯一の不安解消手段となり

悪循環が続いている

そんな中35万円のPCは今や夢の価格になりつつある

給料はその時代に比して倍以上になっていてもである

心理的には当時の35万円は

今では100万円以上に感じてしまうのだ

今後ますます深刻な高齢化社会となりつつあるのに

年金制度は崩壊寸前である

この超低金利が運用益を奪っているからだ

また年金制度はそれを負担する労働者によって支えられているが

当然のことながら高齢化によって

労働者人口と年金受給者の比率が切迫していることも

大きな要因であり将来に大きな不安を感じてしまうのだ

これに対して政治は明確な方向性を示してはいない

景気停滞を解消するには?

社会福祉を豊かにするには?

これらの原点は経済にある

国の財政の健全化なくしては解決できない問題なのだ

我が日本丸は既に相当な老朽船であるが

船長は老朽個所の修復だけに躍起になっている

おまけにその修復費用は乗組員からの借金で賄っている

見た目はつねに金ぴかであるが

エンジンは一度も交換したことがなく

効率は過去の遺物的存在である

このままでは全てが真新しい外国新造船に

ますます差をつけられてしまうだろう

斬新な構造の高効率エンジンを開発しない限り

我が日本丸に将来はない

日本丸そのもの

それをナビゲートする船長

船長の意を実現する乗組員

すべての構造改革が急務である


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