「あれはいつのことだろう」

1999 June19

Words By Kenji Kanno!


あれはいつのことだろう


白いピアノが弾き語る

「愛の賛歌」のシャワー浴びて

カクテル片手に佇む二人


若さ弾ける砂浜で

初めて逢って一ヶ月

これが三回目の告白デート


乾く口をカクテルで何度も潤す

この日を告白の日と決めて

いま君を目の前にしている


恋人宣言

恋人許可


そうなることを願って

勇気を出して告白する


「ずっと君が好きでした」

「僕の恋人になって下さい」


君は笑って嬉しそう

カクテルグラスを掲げて

僕のグラスに重ねて乾杯


「わたしもあなたが好きよ」

「ずっと側にいてね」


恋人宣言

恋人許可


この瞬間に

二人は恋人になった

今宵の愛の賛歌のように

愛を育むスタートラインに立った


何物にも勝る今の幸せ感を

決して忘れることなく

愛を育むもう


そう誓って早1年


告白デートと

同じ場所に一人佇み

白いピアノを聞いている


奏でる曲は今別れ行く「爪」

一人一人で出て行く

アパートはないけれど

もう逢うことも電話もない


恋に疲れた若者が

水割りグラスを傾ける


あれはいつのことだろう


別れの理由はわからない

激しく恋して燃え尽きた

ただそれだけのこと


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