指折り数えて振り返る
年のひとつひとつに
思い出がある
何より楽しかったのはいつだろう
何より苦しかったのはいつだろう
恋に歓び恋に泣いたのはいつだろう
愛する人と暮らしたのはいつだろう
それらのひとつひとつが
人生の節目であるに違いない
疑うことを知らず
いつも笑顔でいた10代の純真
楽しかった時代に戻るには
指を何度も重ねなければならない
10代から現在まで
何度指を逆に折っても
10代の純真と現在とは変わらない
いつの時代もその時のままに
心の時代は止まっている
肉体が隠れ蓑となって
その心は秘め事のように
外界から隔絶されている
ナイーブな隠された心は
生きる知恵とせめぎ合い
悲鳴をあげる
悲鳴をあげてもなお
10代の純真は生き続ける
これでいい
生きるに辛くても
10代の純真は
人生の詩(ウタ)を生み続ける
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