「夢海道」
1999.May23
Words By Kenji Kanno!


春に訪れた束の間の夏
サーフィンボードを抱えたカップルが
嬉しそうに渚を駈けて行く
ここは千里浜
なぎさドライブウェイ
砂丘を貫く夢海道

季節はずれの夏空に抱かれ
そよ吹く風を激しく切りながら
颯爽と疾走するビックバイク
ここは千里浜
なぎさドライブウェイ
砂丘を貫く夢海道

海と風と砂丘が織り成す
ブレンドファンタジー
波飛沫を浴びながら
渚すれすれを走り抜ける
際どい快感

砂はビックバイクのタイヤを
しっかりと受け止めて跳ね返す

ギュッと締まった凝縮した砂は
流した涙は優しく砂に消しても
破れた恋を埋めることはできない
ここでは不滅の恋が育つだろう

能登の風はあくまでも優しく
爽やかな波飛沫を
ビックバイクに降り注ぎ
海の群青で満たされた
ヘルメットのフェイスを
撫で続ける
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