「カラオケ」
1999 Apr.14
Words By Kenji Kanno!


思い出を友として
ひとりでカラオケのマイクを握っている

聴衆は25年前の
アンティークなセピア色したく空間で
いっしょに歌う仲間達

拍手に迎えられ
歌声喫茶には不似合いな
布施明を歌う
ここは京都四条河原町「炎」のステージだ

粋なコサックダンスと共に
肩触れ合って朗々と歌う
ロシア民謡が
歌声喫茶いっぱいに反響する
ここは東京新宿「ともしび」のステージだ

毎日のように通った
我が青春の歌声喫茶
ここは仙台「若人」のステージだ
むせび泣くアコーディオンが
哀愁をたっぷり含み
青春歌謡の旋律を奏で
切なく響く

歌声喫茶巡りの旅をなぞるように
当時はなかったカラオケで
思い出を友として
歌っている

古き良き時代の
セピア色の香りを楽しみつつ
アコーディオンをオーケストラに変えて
懐かしい歌を
SelectPage TopPage