「身近な風景」
1999 May 1
Words By Kenji Kanno!
萌えいずる情熱を
薄黄緑の優しい色に包み込んで
瞳から網膜を通して心に運び
漲る活力を心に満たす
5月の爽やかな朝
見なれた山裾を
じっくりと見渡す
もう何年になるだろう
このありふれた
素晴らしさを見続けて
君も僕も若かった
正に今の新緑のように
みずみずしい若さがあった
それから十数年
時は過ぎたが
この新緑の美しさは変わらない
時は移ろい
君と僕が屍となるまで
この掛け替えのない
素晴らしい自然の贈り物を
いつまでも見ることができるように
神に祈ろう
故郷のありふれた
身近な風景を誇りに思う