「6月の花は紫陽花」
1999 May07
Words By Kenji Kanno!
6月の花は紫陽花
見惚れる花の美しさは
6月の雨に濡れて
しっとりと我が身を誘う
6月の花は紫陽花
引き寄せる花の香りは
6月の雨に染み入り
しっとりと我が身を包む
抗うことのできない
妖艶な魅力の虜となり
ただ傅くのみ
6月の雨に
濡れれば濡れるほど
地に落ちる雫のように
紫陽花は美しく姿を変え
次なる僕(シモベ)を求めて
鮮やかな顔を露にする
紫陽花の移り気に振られ
茫然と立ち尽くし
惨めな心を晒す我がいる
6月の花は紫陽花
振られてもなお
陰鬱な雨に似て
我は君を追う