「戦争を考える」

1999 June17

Words By Kenji Kanno!


鉛の弾を打ち合って何になる

この世紀末に至るまで

何度繰り返されたかわからない

戦争を考える

多数の人間は戦争を忌み嫌う

ほんの一握りの権力亡者と

独り善がりの思想家が

その権力の維持と思想貫徹のために

人心を無視した暴挙に及ぶ

闘争の果てにあるものは

滅びの世界である

郷に入っては郷に従え

闘争を仕掛けるものは

徹底的に糾弾されるが

そこに至るまでに

多くの弱者が巻き添えとなる

こんな馬鹿げたことが

あと何世紀続くのだろう

人間の愚かさは罪深い

もう二度と起こさないと言いつつも

同じ事を何度も繰り返してきた

人間は特別な存在である

我々が知り得る限り

この宇宙を認識した

初めての生物である

この地球の万物を育む太陽

その太陽を抱く我々の銀河系

さらに幾多の銀河系を包含する宇宙

想像を絶する宇宙の広がりを想う時

地球は数限りなく存在する惑星系の

とるに足らない兄弟である

すべては仲間なのだ

我々の肉体の爪の先まで

この宇宙の物質でできている

その兄弟がどうしていがみ合うのか

宇宙への同化なくして

地球人の未来はない


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