<堪らなく寂しいことがある>
’04 Jan.17 Words By kenhappy !


堪らなく寂しいときがある

年甲斐もなく愚かな強がりを言って
弱さを隠そうとする自分に恥ずかしさを感じるとき

青春時代に奏でたピアノを
今に響かせることのできない自分にもどかしさを感じるとき

現実的には初老の男が哀愁溢れるBGMに
センチになって涙ぐみ青臭さを思い知るとき

19、20歳で芥川賞受賞との報に接し
あどけない顔に空恐ろしい人間の深さを感じるとき

すべては現実とはかけ離れた
異次元空間にワープしたときの感情の発露であり
これらの際限のない思いは
人間としての証そのもである
それはまた
人間を情感溢れる喜怒哀楽の世界に誘う

寂しさがあってこそ喜びがあり
輪廻となって五感に目覚めるのだ

さあ寂しさを愉しもう
年も性差もない
そこにあるのは人間の有様そのものである


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