「時間の矢」

2000 Feb.16 Words By Kenji Kanno


いつもなら何の疑問も感じないことが

ふとした瞬間に心を捉えて離さない

この世の存在そのものが不思議である

 

すべての存在は

時間の矢の連続性に縛られている

時間が止まれば

この世のすべてが止まるのか

 

否である

時間そのものは

我々が意識するしないにかかわらず

ビッグバンとともに生まれ

常に前進している

時間が止まるという概念は

人間の脳が想像しているに過ぎない

 

ならばこの世の存在はどうなのか

過去と未来は時間の概念が決定している

時間の矢とは無関係に

この宇宙は存在するのだろうか

1秒1分1時間1日1年1光年後の未来に

万物の存在は保証されているのだろうか

 

今この瞬間を生きる自分には

時間の矢の先端しか見ることができない

未来を確認することなど基よりできないが

明日に消滅しても何ら矛盾のない

未来の有りようが不思議でならない

 

明日も明後日も何ら変化なく

この世は存在していると思う方が

自然なことに思えるのだ

 

すべては人間の脳が創り出す

ファンタジーに過ぎないのか

時間の矢の先端のさらに先を考えて

不思議の世界に浸っている

愚かな自分がいる


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