「山に憧れる」
1999 June14
Words By Kenji Kanno!
幾重の頂と稜線を現して
山は泰然として動かない
その懐では
高原を渡る風のように
気まぐれな実態のない
心という存在と共存する
人間という怪物が戯れている
意志を持たない存在は
人間の想像を超えて
悠久の時を刻み
強固な意志を鼓舞しているかのように
そこに存在している
それは人間の心を捉えて離さない
不思議な魅力を持っている
あっという間の
侭にならない人生の儚さを想い
悠久の時を刻む雄大な山に憧れる
それを育む地球に
そしてすべてを包含する宇宙に
強固な意志が広がる世界で
薄弱な意志が泣き笑い
儚さに負けまいと戯れている
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